Adobe After Effectsとは
Adobe After Effectsは、映像のデジタル合成やモーショングラフィックス、タイトル制作などを目的としたソフトウェアであり、この分野では業界標準として広く認知されています。「AE」や「Ae」と略されることもあり、映画やテレビ番組の映像加工、CM制作、ゲーム、アニメ、Webなどのコンテンツ制作に幅広く利用されています。
特徴・ポイント
2.5D表現が可能な映像加工ソフト
After Effectsは基本的に2Dの映像加工ソフトですが、3D空間も持っているため、2Dの映像だけでなく3Dのモデリングデータやカメラ、ライトもその空間内に配置できます。そのため「2.5Dソフト」と呼ばれることがあります。2025年4月現在の最新バージョンである25.2.2では、FBXファイル形式のサポートや、アニメーション化された環境ライトなど、3D機能が強化されています。
高度なアニメーション機能
キーフレームアニメーションを基本としながら、テキストアニメーターやエクスプレッション機能を使った複雑なモーションの作成が可能です。シンプルな要素を組み合わせることで複雑なモーショングラフィックスを作成できるため、創造性を存分に発揮できるツールとなっています。
プロフェッショナル向け機能の充実
映像制作のプロフェッショナルが使用することを想定した機能が豊富に搭載されています。エフェクトやトランジション、マスク機能、トラッキング機能など多様な映像加工ツールに加え、プラグインを追加することで機能を拡張することも可能です。
利用シーン
モーショングラフィックス制作
静止画に動きを加えることで視覚的なインパクトを生み出す「モーショングラフィックス」の制作に最適です。企業ロゴのアニメーション化やプロモーション映像の制作、情報を視覚的に伝えるインフォグラフィックスのアニメーション制作など、視聴者の注意を引き付ける動きのあるグラフィックスを作成できます。
映像特殊効果(VFX)の追加
既存の映像に特殊効果を追加することができます。「稲妻」「レーザー光線」「レンズフレア」などのビジュアルエフェクトを映像に合成したり、3D空間を活用した立体的な演出を加えたりすることが可能です。映画やCMなどのプロフェッショナルな映像制作現場でも広く活用されています。
タイトルデザインと文字アニメーション
映像作品のオープニングやエンディングに使用するタイトルデザインや、動画内で使用する文字テロップのアニメーション作成に適しています。テキストアニメーター機能を使用することで、文字単位の細かい動きや、複雑なタイミングの制御が可能となり、印象的なタイトルシーケンスを作成できます。
最新機能(バージョン25.2.2)
高性能プレビュー再生エンジン
After Effectsに割り当てられたRAMサイズを制限することなく、プレビューの時間がよりスムーズになり、大幅に長くなる機能が実装されています。これにより、より長い映像作品の編集が効率的に行えるようになりました。
HDRモニタリング
ハイダイナミックレンジのモーションデザインとビジュアルエフェクトのために、HDRで作業をプレビューおよび監視できるようになりました。これにより、より高品質な映像制作が可能になっています。
3Dモデルの読み込み強化
FBXファイル形式のサポートが追加され、3Dモデルの読み込みが簡素化されました。また、プロパティパネルを使用して3Dモデルレイヤーのライトとシャドウの効果を簡単に変更し、埋め込まれたアニメーションを選択できるようになっています。
料金プラン(2025年5月現在)
After Effectsは現在、買い切り版ではなくAdobe Creative Cloudのサブスクリプション形式で提供されています。
※料金は変更される場合があります。最新の料金情報はAdobe公式サイトでご確認ください。
必要システム要件
Adobe After Effectsを使用するための最小システム要件は以下の通りです(2025年5月時点):
補足情報
After Effectsと他アプリケーションの連携
Adobe Creative Cloudの一部として、After EffectsはIllustratorやPhotoshop、Premiere Proなど他のAdobe製品と緊密に連携することができます。IllustratorやPhotoshopで作成したグラフィックスをAfter Effectsに取り込んでアニメーション化したり、After Effectsで作成したモーショングラフィックステンプレートをPremiere Proで活用したりするなど、ワークフローの効率化が図れます。
モーショングラフィックステンプレート
After Effectsでは、モーショングラフィックステンプレート(.mogrt)を作成し、Premiere Proで直接編集できるようにすることが可能です。これにより、モーションデザイナーはコンポジションのスタイルを制御しながら、エディターはプロジェクトのニーズに応じてモーショングラフィックをカスタマイズできるようになります。