スペック情報
項目 | 内容 |
---|---|
最小RAM要件 | 16 |
特徴 | モーショングラフィックス, VR対応, 3D編集, 音声編集, エフェクト, テンプレート |
対応プラットフォーム | Windows, Mac |
モバイルアプリ | なし |
AI機能 | 自動字幕生成, 背景除去, 顔認識, オブジェクト追跡 |
最小ストレージ要件 | 8 |
価格帯 | 10000円以上 |
料金形態 | 月額制 |
習得難易度 | 上級者向け |
最大解像度 | 8K |
対応言語 | 日本語, 英語, その他 |
対応動画形式 | MP4, AVI, MOV, ProRes |
コラボレーション機能 | あり |
Adobe After Effectsの詳細
Adobe After Effectsとは
Adobe After Effectsは、映像のデジタル合成やモーショングラフィックス、タイトル制作などを目的としたソフトウェアであり、この分野では業界標準として広く認知されています。「AE」や「Ae」と略されることもあり、映画やテレビ番組の映像加工、CM制作、ゲーム、アニメ、Webなどのコンテンツ制作に幅広く利用されています。
項目 | 内容 |
---|---|
開発元 | アドビ |
現行バージョン | 25.2.2(2025年4月リリース) |
対応OS | Windows・macOS |
主な用途 | モーショングラフィックス・映像合成・特殊効果 |
提供形態 | サブスクリプション(Creative Cloud) |
特徴・ポイント
2.5D表現が可能な映像加工ソフト
After Effectsは基本的に2Dの映像加工ソフトですが、3D空間も持っているため、2Dの映像だけでなく3Dのモデリングデータやカメラ、ライトもその空間内に配置できます。そのため「2.5Dソフト」と呼ばれることがあります。2025年4月現在の最新バージョンである25.2.2では、FBXファイル形式のサポートや、アニメーション化された環境ライトなど、3D機能が強化されています。
高度なアニメーション機能
キーフレームアニメーションを基本としながら、テキストアニメーターやエクスプレッション機能を使った複雑なモーションの作成が可能です。シンプルな要素を組み合わせることで複雑なモーショングラフィックスを作成できるため、創造性を存分に発揮できるツールとなっています。
プロフェッショナル向け機能の充実
映像制作のプロフェッショナルが使用することを想定した機能が豊富に搭載されています。エフェクトやトランジション、マスク機能、トラッキング機能など多様な映像加工ツールに加え、プラグインを追加することで機能を拡張することも可能です。
機能カテゴリ | 主な機能 | 活用例 |
---|---|---|
アニメーション | キーフレーム・テキストアニメーター・エクスプレッション | ロゴアニメーション・キャラクターモーション |
合成 | マスク・トラックマット・ブレンドモード | 映像の一部置換・透明合成 |
エフェクト | ビジュアルエフェクト・カラー補正・ディストーション | 特殊効果・色調整・映像変形 |
3D | 3Dレイヤー・カメラ・ライト・環境マップ | 立体的な空間表現・3Dタイトル |
利用シーン
モーショングラフィックス制作
静止画に動きを加えることで視覚的なインパクトを生み出す「モーショングラフィックス」の制作に最適です。企業ロゴのアニメーション化やプロモーション映像の制作、情報を視覚的に伝えるインフォグラフィックスのアニメーション制作など、視聴者の注意を引き付ける動きのあるグラフィックスを作成できます。
映像特殊効果(VFX)の追加
既存の映像に特殊効果を追加することができます。「稲妻」「レーザー光線」「レンズフレア」などのビジュアルエフェクトを映像に合成したり、3D空間を活用した立体的な演出を加えたりすることが可能です。映画やCMなどのプロフェッショナルな映像制作現場でも広く活用されています。
タイトルデザインと文字アニメーション
映像作品のオープニングやエンディングに使用するタイトルデザインや、動画内で使用する文字テロップのアニメーション作成に適しています。テキストアニメーター機能を使用することで、文字単位の細かい動きや、複雑なタイミングの制御が可能となり、印象的なタイトルシーケンスを作成できます。
シーン | おすすめ度 | 主な制作物 |
---|---|---|
YouTube動画制作 | ★★★★☆ | オープニング・エンディング・テロップ |
広告・CM制作 | ★★★★★ | 企業ロゴアニメーション・商品紹介 |
映画・TV制作 | ★★★★★ | タイトルシーケンス・特殊効果 |
Webデザイン | ★★★☆☆ | バナーアニメーション・ローディング画面 |
SNSコンテンツ | ★★★★☆ | ショート動画・アニメーションスタンプ |
最新機能(バージョン25.2.2)
高性能プレビュー再生エンジン
After Effectsに割り当てられたRAMサイズを制限することなく、プレビューの時間がよりスムーズになり、大幅に長くなる機能が実装されています。これにより、より長い映像作品の編集が効率的に行えるようになりました。
HDRモニタリング
ハイダイナミックレンジのモーションデザインとビジュアルエフェクトのために、HDRで作業をプレビューおよび監視できるようになりました。これにより、より高品質な映像制作が可能になっています。
3Dモデルの読み込み強化
FBXファイル形式のサポートが追加され、3Dモデルの読み込みが簡素化されました。また、プロパティパネルを使用して3Dモデルレイヤーのライトとシャドウの効果を簡単に変更し、埋め込まれたアニメーションを選択できるようになっています。
バージョン | リリース日 | 主な新機能 |
---|---|---|
25.2.2 | 2025年4月 | 効率化のための重要な修正 |
25.2 | 2025年4月 | 高性能プレビュー再生・HDRモニタリング・FBXサポート |
25.1 | 2024年12月 | ワークフロー改善・UI/UX強化 |
25.0.1 | 2024年10月 | バグ修正・安定性向上 |
25.0 | 2024年10月 | 新デザイン・3Dモデル読み込み簡素化 |
料金プラン(2025年5月現在)
After Effectsは現在、買い切り版ではなくAdobe Creative Cloudのサブスクリプション形式で提供されています。
プラン種別 | 支払い方法 | 料金(税込) |
---|---|---|
個人向け | ||
After Effects単体プラン | 年間プラン(月々払い) | 月額約6,480円 |
After Effects単体プラン | 年間プラン(一括払い) | 年額約65,000円 |
Creative Cloudコンプリートプラン | 年間プラン(月々払い) | 月額約7,780円 |
Creative Cloudコンプリートプラン | 年間プラン(一括払い) | 年額約93,360円 |
学生・教職員向け | ||
Creative Cloudコンプリートプラン | 年間プラン | 月額約2,180円 |
※料金は変更される場合があります。最新の料金情報はAdobe公式サイトでご確認ください。
必要システム要件
Adobe After Effectsを使用するための最小システム要件は以下の通りです(2025年5月時点):
要件 | Windows版 | macOS版 |
---|---|---|
CPU | Intel Core i5以上または同等のプロセッサ | Apple M1チップ搭載Macまたは Intel Core i5以上 |
OS | Windows 10 (64ビット) バージョン22H2以降 | macOS Monterey (12.0) 以降 |
メモリ | 16GB以上 (32GB以上推奨) | 16GB以上 (32GB以上推奨) |
GPU | 2GB以上のGPUメモリ | 2GB以上のGPUメモリ |
ストレージ | 15GB以上の使用可能な ハードディスク容量 | 15GB以上の使用可能な ハードディスク容量 |
インターネット | 必須(ライセンス認証、更新) | 必須(ライセンス認証、更新) |
補足情報
After Effectsと他アプリケーションの連携
Adobe Creative Cloudの一部として、After EffectsはIllustratorやPhotoshop、Premiere Proなど他のAdobe製品と緊密に連携することができます。IllustratorやPhotoshopで作成したグラフィックスをAfter Effectsに取り込んでアニメーション化したり、After Effectsで作成したモーショングラフィックステンプレートをPremiere Proで活用したりするなど、ワークフローの効率化が図れます。
連携アプリ | 主な連携機能 | 活用例 |
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Photoshop | レイヤー構造を保持したままの読み込み | 写真合成からのアニメーション |
Illustrator | ベクターグラフィックスのアニメーション | ロゴやイラストの動きづけ |
Premiere Pro | Dynamic Link・モーショングラフィックステンプレート | 編集中の映像にエフェクト適用 |
Character Animator | キャラクターのリアルタイムアニメーション | キャラクターを含む動画制作 |
Audition | オーディオ編集 | サウンドエフェクトの同期 |
モーショングラフィックステンプレート
After Effectsでは、モーショングラフィックステンプレート(.mogrt)を作成し、Premiere Proで直接編集できるようにすることが可能です。これにより、モーションデザイナーはコンポジションのスタイルを制御しながら、エディターはプロジェクトのニーズに応じてモーショングラフィックをカスタマイズできるようになります。